タイの古典『タムラップ・タオ・シーチュラーラック』通称『ナーング・ノッパマートの書』について①
カービングの起源(または歴史)について、AIの力に頼り切りで調べた物を載せてきました。ファクトチェックも無く・・・。
この勢いで「ナーング・ノッパマートの書」についても要約してもらいました。全く聞いたことが無かった物語ですが、この物語に触れること無く本場タイのカービングについて理解したとは言えないと思う!というか興味が出てきましたのでこれも5回に分けて掲載していきます。本文合計は5,000文字程度にまとめてあるはずなので、読むのもそれほど大変では無いと思っています。各回で気になったところをさらに深掘りして追記事項が出てくるかもしれないので、その場合はその分の文字数が追加されるという感じです。
目次
5回の構成
5回の構成は以下のようにします。
第1回:序章 - 宮廷の華、ナーング・ノッパマートの物語
第2回:宮廷女性の作法と教養 - 理想の女性像を求めて
第3回:王室儀礼と四季の彩り - ロイクラトンの起源
第4回:文献に込められた教えと美学 - 理想の女性と国家の姿
第5回:歴史の中の『タムラップ』 - もう一つの物語
今回は第一回「序章 - 宮廷の華、ナーング・ノッパマートの物語」
です。今回の物語本文中に出てくる言葉や名前について、興味が出た部分についても後半で追記しています。ではどうぞ。

第1回:序章 – 宮廷の華、ナーング・ノッパマートの物語
タイという国の文化と歴史の深淵を覗き込むとき、我々は一冊の古文書に行き着く。その名は『タムラップ・タオ・シーチュラーラック』(ตำรับท้าวศรีจุฬาลักษณ์)、またの名を『ナーング・ノッパマートの書』として知られる、タイ文学における不朽の名作である 。この書は、タイ族最初の偉大な王朝として記憶されるスコータイの栄光の時代を舞台に、一人の類まれなる女性が、宮廷に仕える後進の女性たちのために、自らの生涯を道標として書き記した、壮麗な絵巻物のような物語だ。
物語の語り手は、ナーング・ノッパマート(นางนพมาศ)。彼女は、この世に生を受けたこと自体が、前世で積み重ねた大いなる功徳の現れであると、静かな誇りをもって語り始める。「ข้าน้อยผู้ได้นามบัญญัติชื่อว่า ศรีจุฬาลักษณ์(我が名はシーチュラーラック)」という一文から始まるこの物語は、彼女が自らの出自と、その類まれな資質について語ることで、読者を一気に700年前の古都スコータイへと誘う 。 彼女の父は、王に仕える高位のバラモン僧であり、その学識の深さから「プラ・シーマホーソット」の称号を持つ人物。母は、淑徳の誉れ高い貴婦人、レワディー 。ノッパマートは、このような高貴な血筋に生まれ、幼い頃から両親の深い愛情と、当時の最高水準の教育を一身に受けて育った。その教育は、単なる読み書きに留まらない。仏教の深遠な教え、バラモン教の複雑な儀礼、そして宮廷女性に必須とされた工芸技術(วิชาการช่างสตรี)、さらには人の心を魅了する歌舞音曲に至るまで、あらゆる教養をその身に修めた、まさに完璧な貴婦人(กุลสตรี)として、この物語は彼女を描き出す 。
彼女の運命が大きく動き出すのは、芳紀17歳を迎えた年であった 。その美貌と、他の追随を許さない才能の噂は、やがて時の王、プラ・ルアン(พระร่วงเจ้า)の耳にまで届く。そして、彼女は宮廷に仕えるべく召し出されることとなるのだ。 物語は、彼女が王宮へと向かう日の朝の情景を、感動的に描写する。吉兆を示す「マハーシッティチョーク」の時刻、彼女は一族の伝統に則ってその身を飾り、バラモンとしての血筋を示す聖なる紐をまとい、輿に乗って住み慣れた家を後にする。父、プラ・シーマホーソットは娘の門出に、「あらゆる災厄、悲しみ、病から守られ、誰からも憎まれることなく、その名誉が永遠に続くように」と祝福の言葉を贈る 。母や親族からの温かい言葉を胸に、彼女は王宮の門をくぐる。その際、宮殿の門を守る神々に敬意を払い、「私は誰に対しても憎しみの心を持ちません。どうか他の誰からも憎まれることがありませんように」と静かに祈りを捧げる彼女の姿は、これから始まる宮廷生活への深い覚悟と、その敬虔な人柄を象徴している 。 宮廷に入ったノッパマートは、居並ぶ多くの側室たちの中で、その卓越した知性と、他の誰も思いつかないような芸術的才能によって、瞬く間にプラ・ルアン王の寵愛を一身に受ける特別な存在となる。そして、王は彼女に側室の最高位である「タオ・シーチュラーラック」の称号を授けるのである 。
しかし、この書が単なる一女性の成功物語や自叙伝と一線を画すのは、ここからだ。タオ・シーチュラーラックとなった彼女は、自らの経験を通して、宮廷に仕える女性たちが持つべき心構え、守るべき作法、そして王を楽しませ、国を豊かにするために磨くべき技術について、後世の女性たちのために「ตำรับ(タムラップ:指南書、教科書の意)」として体系的に書き記していくことを決意する 。
物語の冒頭で、彼女は高らかに宣言する。「このシャムの国に、女神のような女性たちのための手本となる書を記し、天と地が続く限り、この世に永く留め置かんことを」と 。 こうして、一人の理想的な女性の視点を通して、スコータイ王朝の華やかな文化、厳格な宮廷のしきたり、そしてそこに生きる人々の美意識が、生き生きと描き出されていく。それは、タイ・カービングという優美な芸術の起源を語る上で欠かせない、壮大な物語の幕開けであった。
第一回目を読み終えてのさらなる興味
以上が第一回目の物語です。私はこの中で気になったことがありました。①ノッパマートが「タオ・シーチュラーラック」の称号を受けるに至った「その卓越した知性と、他の誰も思いつかないような芸術的才能によって、瞬く間にプラ・ルアン王の寵愛を一身に受ける特別な存在となる。」の記述部分で、それは何なのか具体的なエピソードを知りたいと思ったんです。そこでこれも追加で生成AIにレポートしてもらいました。3つくらいリクエストしました。その結果得た回答が以下のものです。
三つの有名なエピソード
王の心を射止めた知恵と美学、ナーング・ノッパマート3つの伝説 『ナーング・ノッパマートの書』において、主人公ノッパマートがその卓越した知性と芸術的才能によってプラ・ルアン王の寵愛を受け、「タオ・シーチュラーラック」の称号を授かるに至る具体的なエピソードとして、特に有名なものを3つご紹介します。
1. 蓮の花を模した「クラトン(灯籠)」の創作
物語の中で最も象徴的なエピソードは、ノッパマートが入宮してわずか5日後の出来事です。 陰暦12月の満月の夜に行われる宮中の儀式「จองเปรียง(チョーンプリアン)」は、灯籠を流して仏陀に感謝を捧げるものでした。 当時、他の女官たちが作る灯籠は伝統的な形式に則ったものでしたが、ノッパマートは誰も思いつかなかった独創的な灯籠を考案します。彼女は、満月の光を受けて美しく咲く蓮の花「ดอกกระมุท(ドーク・クラムット)」をかたどった、壮麗な灯籠を創作しました。様々な色の花びらを重ねて優美な模様を作り出し、果物や野菜を彫刻した鳥や白鳥が、まるで蜜を吸っているかのように飾り付けました。この芸術的で斬新な灯籠はプラ・ルアン王を深く感銘させ、王は「これより後、末永くシャムの国では、陰暦12月の満月の夜には、蓮の花を模した灯籠を流し、仏足跡を礼拝する儀式とせよ」と勅命を下しました。この出来事が、現代まで続く「ロイクラトン祭り」の起源になったとされています。 この功績により、ノッパマートの名声は宮廷內外に広く知れ渡ることになりました。


2. 客人を迎えるための「พานหมาก(パーン・マーク)」の創作
陰暦5月、諸都市の長官たちが集う重要な儀式「คเชนทร์ศวสนาน(カチェーンタラサワスナーン)」が執り行われる際のことです。 この儀式では、遠方からの来客をもてなすためにキンマ(噛みタバコの一種)を準備する慣わしがありました。 ここでもノッパマートは、その非凡な才能を発揮します。彼女は、縁起の良い草花で見事に装飾された、二層式の美しい「パーン・マーク(キンマの盆)」を創作しました。 この優雅で心のこもったもてなしは、諸外国の使節や諸都市の長官たちに深い感銘を与え、プラ・ルアン王を大いに喜ばせました。王は、ノッパマートが考案したこのパーン・マークを、今後の祝賀行事や来客をもてなす際の正式な手本とするよう命じました。この創作物は、現代のタイの結婚式で用いられる「พานขันหมาก(パーン・カンマーク)」の原型になったと言われています。

3. 仏教儀式のための「พนมดอกไม้(パノム・ドークマーイ)」の創作
プラ・ルアン王が三宝(仏・法・僧)に帰依し、供物を捧げる儀式を執り行う際にも、ノッパマートの知性が光りました。 彼女は、繊細で優美な「パノム・ドークマーイ(花飾り)」を創作し、王に献上しました。 これは、蓮の花のつぼみを模したもので、仏教への深い敬意と彼女の優れた美的感覚が見事に融合したものでした。 この美しい花飾りを大変気に入ったプラ・ルアン王は、これ以降、雨安居(うあんご)の儀式において、この花飾りを必ず供えるよう命じました。 このように、ノッパマートは宮中の様々な儀式や慣習に、その芸術的な才能を通じて新たな彩りと格式をもたらし、王の信頼と寵愛を確固たるものにしていったのです。

終わりに
これでナーング・ノッパマートの物語第1回目は終わりです。本文よ私の感想や解説文章などの方が多いですがご了承ください。
使用している画像は、いつものGoogle AI Studio Imagenで何回もプロンプトを試しながら自分のイメージに近いものを作成して掲載しています。
ではよろしければ次回も読んでくださいませ。